大宮エリー監督作品、VR映画「周波数」が第80回ヴェネチア国際映画祭 XR部門にノミネート


大宮エリー事務所(本社:東京都、代表:大宮エリー)と株式会社CinemaLeap(本社:東京都品川区、代表取締役:大橋哲也)が2社で共同製作したVR映画「周波数」が、第80回ヴェネチア国際映画祭エクステンデッドリアリティ(XR)部門「Venice Immersive」にノミネートされました。


本作品は、アーティスト大宮エリーの自伝的作品です。生きにくい日常の中、世界に存在するあらゆる固有の周波数を知ることで、世界の見え方が変わっていく様子を主人公のアンと一緒に体験していく全く新しい体験型のVR映画作品です。
本作品のポイントは下記の3つです。

1つめは世界に存在する様々な周波数を体感することです。
作品の最後に、あなたはその時に感じた周波数をスケッチブックに描きます。あなたが描いた周波数は夜空に上り、ひとつのまたたく星になります。「あなたはひとつの星である」 あなた自身も独自の周波数を持っているという気づきが、 困難な状況の中でのささやかな希望になることを願います。

2つめは、視覚的に周波数の存在を知ることができます。
あなたが周波数の存在を知ると、様々な物体が動き始めます。例えばカフェの中であなたの目の前にある椅子が、周波数の存在によって動き始め、震えて、踊り出します。

3つめは、音で周波数を感じることができます、あなたは海底の中で、様々な周波数に出会います。
あなたが珊瑚やクラゲに近づくと彼らはあなたの存在を感じて、大きく揺れながら音叉で収録した様々な周波数の音が聞こえます。

*VR映画「周波数」には大宮エリーのアート作品が多数登場します。

【大宮エリー監督 コメント】
今、という時代は、コロナによる精神的分断、戦争による未来への不安のなか希望を見つけなけばいけない時代なんだと感じています。この時代による心への影響は実は大きいんじゃないかと思うのです。この世の中で生きていくのが辛いなと思っている人に、あなたはこの宇宙でひとつの大切な役割があり、あなたがいること自体、存在自体が、愛なんだ、ということを伝えたい。また、周波数をモチーフにしました。生きている、生きていないに関わらず、全ての物に固有の周 波数がある、という物理の定理を使い、ひとりひとりの存在の尊さ、違うことの素晴らしさを表現しました。またパスカルの人間は考える葦であるという一節もそれを後押しします。人物や葦などは、全て絵画でできていて、ペラペラの紙ですが、絵が魂を吹き込まれたように、その動きは、実際のパントマイムのパフォーマーが演技をしているので、手触りのある優しい世界観を可能にしました。物には全て固有の周波数があることを音でも表現するため、ヒーリングや、波動治療に使われる治療用の音叉を使用しました。また物語の初めに、名前を書いてもらいますが、主人公との旅をした最後に、もう一度書いてもらうのですが、それがあるものに変化して、とある場所にそれがおさまることで、多様性の素晴らしさを一瞬で体感することができます。

ヴェネツィア映画祭にて(8月30日〜9月9日)


ヴェネツィア映画祭終了後、東京都内にて試写会を実施(9月26日〜9月30日)


小山登美夫ギャラリー(天王洲)・XR Communication Hub NEUU(新宿)の2箇所で行い、5日間でおよそ200名の方にご来場いただきました。


来場者の感想

料理研究家 土井善晴
VR映画とは直接的な脳への刺激だろう・・それを見た経験は私にはなかったが・・・そんなことを考えていた。私の超刺激的なVR作品のイメージは、快楽を直接脳にもたらす霜降り肉の焼肉やマグロのトロのような受け身の楽ちん食。うちの親戚の子のような友人の大宮 エリーがVR映画を造った。物語を描いて絵も全部描いたんだよって。初めて観たVRは彼女の超純粋から生まれたもので、視聴者自身に磨かれた想像力と共感力とが交わることで生ま れる感動だ。彼女は人間を信じている。受け身では得られない至福の喜びは自らつかみ取るもの。生に向き合い、目の前に広がる柔らかな刺激との交わり。生身の人間の脳の運動であるイマジネーションが自在に生み出す無限の領域にいる彼女の姿に私は賛同する。人間なんだから。
音楽プロデューサー 亀田誠治
大宮エリーさんのVR映画「周波数」を観ました。VRというと「おお!こんな表現もできるんだ!」と技術的なところに感動しがちですが、この「周波数」は違いました。最初に心に響きました。最後まで心が動きました。なにかしら生きづらさを感じたり、泣きながら笑っているような僕らの毎日を、この「周波数」は、やさしい光で照らしてくれます。そういえば、音も光も波動ですね。
歌手 相川七瀬
心は解剖しても所在がない。しかし、存在している。時間は時計で可視化されているが、科学技術のすべてを費やしても、人間がコントロール出来るものではない。心が描くものが周波数となり、形となる。平和も不和も、一人一人の心の周波数に委ねられている。エリーの描き出す魂の色彩は、忘れかけている共生と愛を思い出させてくれる。 『周波数』は今、世界にありったけの愛と優しさを!とひとりひとりの心に語りかけてくれる、そんな作品だ。
ラジオDJ・ナレーター 秀島史香
久々のこの装置もワクワクします。絵本の中を旅するような没入感も、水原希子さんの声 も、コトリンゴさんの音楽も。

その他の感想

・子供達に見せたい。未来はそんなに暗くないから大丈夫と。
・全部を見られていないような気がするし、もっと感じたいから、何度も見たい。
・すごい世界観。続きが見たい。
・(終了後しばらく動けず)…喰らっちゃいました。エリーさんの作品は初めて。大胆でピュア、カッコつけていない、そんなエリーさんの絵の大ファンになってしまった。
・VR映像は何度か見たことあるけど、浮く感じを味わったのは初めて。
・VRは何度も見ているが、二次元の絵なのでかえってイマジネーションが湧いてくる。
・スナックエリーで上映会を知った。こんな作品を無料で見られるなんて。
・世界観がすごい。大宮さんの中身が溢れている。
・(オーストラリアから)エリーの絵が素晴らしかった。日本のアートはすごいと感じた。

【ヴェネツィア国際映画祭について】
ヴェネツィア国際映画祭は、世界遺産にも登録されているイタリアのヴェネツィアで毎年8月末から 9月初旬に開催されます。カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭と並ぶ世界三大映画祭のひとつで、世界最古の歴史を持つ映画祭です。

■VR映画「周波数」概要
・作品名:周波数 (英題: Frequency)
・製作年:2023年
・製作:大宮エリー事務所/株式会社CinemaLeap
・作品尺:25分
・ジャンル:アニメーション
・あらすじ:作品は主人公アンから手渡されたペンであなたが、自分の名前を書くことで物語が始まります。あなたは絵画の作品の中に入ったような感覚で、アンが画家になるまでの不思議な物 語をアンと一緒に旅を します。旅の途中、アンは生きるヒントを見つけます。あなたはアンの人生 を通して世界にはあらゆる周波数があることを知ります。周波数の存在を知った時、アンとあなた は世界の見え方が変わっていることに気づきます。アンは絵を通して、世界に存在する周波数を描きます。アンが描く周波数を感じた時、あなたはどんな気分になるでしょうか?そして最後、あなたはこの世界でどのような周波数を描くでしょうか?

【メインキャスト】
・ボイスキャスト(英語/日本語): 水原 希子(主人公: アン役)
・モーションキャプチャーアクター / ディレクション:小野寺 修二/ 藤田 桃子/ 崎山 莉奈

【メインスタッフ】
・監督 脚本 絵:大宮エリー
・プロデューサー:待場勝利
・アシスタントプロデューサー:堀井敬行 / Claudia Montes
・プロダクションマネージャー:内藤裕太
・アシスタントプロダクションマネージャー:白井キャサリン
・制作/ 開発:谷口勝也/ ゆはらかずき
・音叉セラピスト:葉山そら
・音楽:コトリンゴ
・音楽プロデューサー:野口時男(青空)/ 小池忍(青空)
・音響効果:山本雅之(株式会社エス・シー・アライアンス)
・ミキシングエンジニア: 吉川豊
・「よいすら節」: 朝崎郁恵(ボーカル))/ 高橋全(ピアノ)
・3Dモデリング: ナッタニット ティェンタヌキッチ/ 城戸秀幸/ パーリタ ジラポンタラグン
・エンジニア:佐々木 耀/ 山口大征

【株式会社CinemaLeap】
代表:大橋哲也 事業概要:VR映画の製作・配給、縦型映画の製作、企業のWEBムービー制作 設立:2019年4月3日
所在地:〒105-6004 東京都港区虎ノ門4丁目3−1 城山トラストタワー4階 HP:https://cinemaleap.com/